ブーランジェ…。
フランス語でパン屋。
イタリア語ではパネッテリア。全然違う。
パンはイタリアよりフランスが圧倒的に評価が高い。
イタリアでのパンの位置づけは、日本でいう白米やおやつだったりするせいか、あまり主食として考えていないきらいがある。
だからフランスや日本のようにあまりバターを使う文化がないし、豪勢な惣菜パンはあまり見かけない。
つまり、パンだけでの食事的完結度合いが低い。
有名なパニーニはやはり中身の挟まれているハムやチーズが主役なので、パンは完全に脇役だ。
甘いパンもマルメラータ(ジャム)やクレマ(カスタードクリーム)、シンプルに砂糖をまぶした甘食的なものが主体だ。
ちなみにフランスの定番パン・オゥ・ショコラ(パイ風チョコパン)はイタリアでも人気だ。しかし、これらはもっぱら朝ごはん用。(朝から甘いものをとると集中力が増す! とはイタリア人の意見)
以前、トスカーナのパンはかなり賛否両論という話をしたことがある。
バターも塩も使わない、本当に白米的な立ち位置のパンなので、硬さもそれなりなので、下手をすると口に刺さって怪我することすらある。それほど硬いケースも多々ある。
それでもなお、あの郷土料理を口にすると、そのパンこそがベストパートナーということが分かるのだが…。
それはともかく、日本、いや東京には異常なほど高級なパン屋がたくさんある。
クロワッサンの名手、バゲットの名手、本場パリ仕込からフランス人シェフが監修するブーランジェなどいろいろいらっしゃる。
仕事でよくフランスには出向くのだが、正直パリで食べる多くのパン屋より十分うまいと思う。
私も関西人でパン好き(粉モノでできてます)なので、やはりバゲットなどをいろんなお店で買っては食べ比べするのだが、そのうまさに甲乙は実につけがたい。ただ、わかっちゃいるけどどれも高い。
海外でおにぎりが300円400円というあの感覚に近い。
日本人がフランスやイタリアが大好きなのは今に始まったことじゃないし、クルマやファッションなど他にも大好きなものがあるので、そりゃパンだってケーキだってジェラートだって大好きだ。
でも、本国本場よりもこだわって作り込んでいくのは、日本人ならではの特徴なんだろう。いつもいつも感心することしきりなのである。
ただ一点、お店のみんな、ちょっと暗いんだよなあ…。良く言えば職人気質。悪く言えばスマしているというかオシャレというか…。
パン屋は元気の出る匂いがしてるんだから、元気ハツラツでいてほしいと思うのはオヤジのハラスメントなんだろうか…?
それではまた近々。
A prestissimo!!