欧州での娯楽の少なさに慣れてしまったせいか、すっかり骨董品やら蚤の市やらにうつつを抜かしている。
もともと中古車が大好きだったわけだから、はじめっから古いものが好きなことは間違いないが、新しいものには新しいものの良さが当然あるけれど、古いものにはやはり自分が知り得ない歴史や物語が背景に潜んでいるので、手に入れてからそうしたことに思いを馳せるのも、この趣味のとても楽しい一面なのかもしれない…。
そんななか、国内外のオークションサイトの活況もすごいもので、かれこれ20年のユーザーになるのだが、ここに来て一つの傾向が見えてきた…。
それが終活という言葉である。
オーディオ、レコード、楽器、車やバイク、カメラなど、いわゆる趣味のものの出品に「亡き父から譲り受けましたので詳細はわかりません…。」
「そろそろ妻から身辺の整理を言い渡されており、断腸の思いで終活をはじめました…。」
「友人が大事にしていたものです…。詳細は故人のためわかりませんが…。」
なんて言葉を散見する。まあ、時代なのだから仕方がない。また、6〜70年代を謳歌した人たちも幕引きの時を迎えつつあるわけだから、そりゃ仕方ないのだけれども、せめて当時の名品の価値はきっちりと次の世代が引き継ぐような仕組みがあるといいなあと思ったりする。
そんなわけで、先日も通常なら150万はするであろう楽器が1万円からオークションがスタートしていた…。(最後はものすごい金額になったけど)
日本は戦争での打撃を大きく受けているので、比較的お求めやすい価格の近代の骨董品が他の国と比べるとかなり少ないと思うが、それでも、お宝はまだまだあると思う。
クルマもそうだけど、なんとかうまく引き継いでいきたいものだ…。
それではまた近々
A Prestissimo!!