Bollito Misto Vol.258
ランチア推しが止まらない私なのだが、前回の新しいランチアのコンセプトカーPu+Ra HPEのHPEの意味についてちょっとウンチクを述べたいと思う。
HPEとは
High
Performance
Estate
の頭文字をとったアナグラム。
いうなれば、ライトバン(死語)だけど高い性能を誇るという意味だが、この初代が登場した1970年代にはそのようなコンセプトを持った車はほぼなかった。
70年代FIAT傘下に編入されたランチアが、満を持して発表した高性能小型車であるベータシリーズ。
その中で登場したのがランチア・ベータHPEだった。
流麗なクーペのボディをワゴン化した、航空戦艦みたいなフォルムに当時の少年達は胸を踊らせた。(私を含む極少数だが…。)
あれもこれもできちゃう感が、当時のラジカセやラテカセ、テレビ電話などと同じ感覚で「正義」とみなされた節もある。
あれから50年。いまでこそワゴンなど当たり前の世の中だし、なんなら悪路を走らないのにクロカン四駆に乗ることすら当たり前の時代になった。
あらためてクルマは「デザイン」であり、「スタイル」であるということを高らかに謳う時代が来たのではと勝手に解釈している。
デザインの潮流やはやりというのは、ファッション同様流れ流れて移ろうものだけど、
「次にクル」という視点で考えると、HPE的なあり方はアリかもしれない。
ちなみにランチアがやることは、常に一歩先を行っている。
いや、一歩どころか二歩以上だ。
それ故、時代が追いつくこともあれば、ランチアがぶっちぎったままゴールということも多い。
それ故、破綻をしてしまうのだ…。
そこがかっこいい…。のだろうか? 多分…。いや、絶対そうだ!
それでは、また近々。
A prestissimo!!