「南ちゃんをさがせ!」
ひと昔もふた昔も前のTVニュースのコーナーだった気がする。
昭和の人なら覚えているかも…。
くわしくは面倒なのであえて調べません。
あだち充さんの人気マンガ、「タッチ」に登場するヒロインのごとく、高校のマドンナ的な女の子を紹介するコーナーで、もはや令和のコンプラ感覚では再現不可能というネタです。
©小学館/あだち充
さて、南ちゃん。イタリア語にするとスッドちゃんです。
そうです、アルファ・ロメオにも記念すべき南ちゃんというモデルがあったのです。
正式名称 アルファ・ロメオ アルファスッド。
「アルファ南」って意味なんですよね。(強引?)
アルファ・ロメオといえばミラノ(つまり北イタリア)の会社だったのが、南部との経済格差解消の一環としてナポリでも生産を行ったという記念すべきモデルです。
72年にデビューしたこのスッド。
ほぼ同期のFIAT127同様、かなり先進的で革新的な一台で、水平対向エンジンによる低い重心で、そのハンドリングなどは特筆すべきものがありました。
短い期間でしたが、個人的にも所有したことがありますが、なんともスポーティな走りが楽しめる乙な一台でした。なにより、角形のヘッドライトにややスムース処理のボディなど、70年代初頭のレトロフューチャー感のあるデザインはいまでも素敵だと思います。
この初代スッドのデザインはご存知大巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロ。
まあ、いうまでもなくナイスですよね。
昨今のヤングタイマー人気で、もっとチヤホヤされるはずだったのですが、なんせこの頃のアルファ・ロメオ、特にスッドはハズレが多く、相当数が消滅の憂き目にあっています。
たまたま学生時代にお世話になった知り合いのイタリア人が、懸賞でこのデビューしたてのスッドが当選し、大喜びで乗り回したところ、ガラスは落ちるは部品は外れるはで1年持たずに廃車になったという恐ろしいエピソードを聞いたことがあります。
もちろん、これは生産初期のハズレ個体だとは思いますので今残っているクルマには当てはまらない話だと思いますが、向こうで暮らしていてもめったに見かけるクルマではないというのが現実ですね。
結構というか、かなりよいデザインだと思うのですがいかがでしょうか?
それではまた近々。
A prestissimo!!