Bollito Misto vol.311
間が悪いと言うか、タイミングが悪いと言うか…。
長年の夢が叶い、不遇の時代を乗り越えついに復活を果たそうとしていたランチアが再び苦境に陥っている。
すでに何度もここでお知らせしているように、復活ランチアの狼煙として新型イプシロンの発表がなされたばかり、イタリア国内でも160店舗のショールーム改装も終わったところだ。

ところが、すでに皆様御存知の通り、欧州は不況真っ只中であり、そこに来てやや高級路線の小型車たるイプシロンの価格帯が悪い方に作用しているようで、スタートダッシュを決めたいところに25年1−2月期でわずか2208台という結果にとどまっている。
気になる価格だが、ハイブリッドで23,900ユーロ、フルEVで29,900ユーロ。
旧モデルが20,000ユーロだったから、のっけからきつい勝負になることは見えていたのだが…。
実際の中身、つまりプラットフォームは同グループ内のプジョー205、オペル・コルサと共有しているので、その意味でも価格的比較対象としては不利としか言いようがない。

現実的にランチアの対抗馬ともいえるブランドとしてシトロエンの上級ラインDSがあるが、こちらも同様に苦戦しているそう。

まあ、ステランティス全体、欧州全体が苦境なのだから、いまは我慢の時ではないだろうか?
ともあれ、声を大にしていいたい。
がんばれランチア! と。
それではまた近々。
A prestissiomo!!