Bollito Misto Vol.245
ふとしたことで気がつく「言葉の変化」というものがある。
日頃の会話では気にならないけれど、サービス業の言葉などでときどきハッとさせられる。
ちょっと昔は、クセのあるイントネーションで
「いらっしゃいませ、こんにちは〜」
というコンビニでのお出迎えワードがあったものだが、今では聞かなくなって久しい。
一方で、レストランなどではよくこんな言葉を聞く。
「こちら、ミートソースになります」
まあ、目くじら立てるほどのことではないのだが、それなりに古い人なら
「これがミートソースになるんですか? ならば今はなんでしょう?」
なんて屁理屈を言う人もいるらしい。
「〜になります。」というのは、最近の若い人に
「〜でございます。」という言葉があまりにも馴染みがないからという話も聞いた。
うーん。馴染みがないじゃなくて、ちゃんと日本語勉強しろやって言いたいのは、もはやオッサンの愚痴なんだろうか?
「カレーライスでよろしかったでしょうか?」
これも、気になる。今じゃ慣れてしまったけど、かなり不思議な言葉遣いだ。
オーダーの時に散々確認したのにもかかわらず、いざ持ってくるときに「よろしかったでしょうか?」なんてことを言うわけだから、「じゃあ、なんでご注文繰り返したんだよ!」となるのは仕方ないと思う。
「させていただいている」
というのも、使い方が難しい言葉の1つだ。
「あの方とは、同じ大学で勉強させて頂いてました!」
まあ、丁寧に言いたい気持ちは分かるが、あの方に学費出してもらってたのならわかるけど…ってハナシになってしまうのだが、最近では本当に良く聞かれる言葉遣いだ。
一時期「おもたせ」なんてのが、さも差し入れの上品な言い方みたいな感じでいろんなメディアを賑わせていたけど、これは流石に校正が入ったようで今では完全に姿を消した。
よく、言葉は時代と共に進化していくって言うけど、誤用までを容認しろってのは話が別のような気がします。
みなさんはどう思います?
それではまた近々。
A prestissimo!!