胸に付けてるマークは?

Bollito Misto vol.233

もはや、今生きている日本人のほとんどが知らない人はいないというほどの、我が国が誇る特撮コンテンツ「ウルトラマン」。

そんな「ウルトラマン」のリブート作品ともいえる「シン・ウルトラマン」が、エヴァンゲリオンなどで有名な庵野秀明さんが企画・脚本、樋口真嗣さんが監督で制作された。

もちろん、ここでネタバレになるようなことは言うつもりはないのでご安心を。

公開後すぐに観て、それから二週間ほど経過した今これを書いているが、「シン・ゴジラ」同様とても面白かった。なんならもう一度観に行こうとさえ思っている。

正直この作品を見る前までは、恥ずかしながらウルトラマンが何を根拠に日本を、いや地球を護ってくれていたかなど考えたこともなかった。

「光の国からぼーくらの為に♪」ってところだけで納得していたボクだった。

二作目の「ウルトラセブン」や三作目の「帰ってきたウルトラマン」だって単なる続きとしてしか捉えていなかった。おそらくみんなもそうだと思う。単純明快にカイジュウ退治をしてくれる正義のヒーローウルトラマンって感じで捉えていたに過ぎない。

当時はビデオもないし、第一話から欠かさず最終話まで観て、その上で感想を述べられるほどの熱心さもなかったけど、それでも通り一遍のカイジュウやストーリーについては人に説明できるくらいではあった。

そんな程度のボクだが、今回の「シン・ウルトラマン」はとても新鮮に感じた。

思い出がすべて上書きされるようなリメイクではなく、むしろ心の隙間をキレイに埋めてくれるような新鮮さを感じたのだ。

昭和の人なら一粒で二度美味しいし、そうでない人も、劇中の人たちのコミュニケーションや顔色に気をつけて観るととても面白いかもしれない。

あー、ウルトラマンって宇宙人だわ…。改めてそう感じたのだ。

「シン・ゴジラ」同様、漫然と特撮を観るというより、演者たちの一挙手一投足、一言一言をキチンと捉えることでなお一層面白くなってくる。

実に好調な興行成績を上げているようなので、続編も期待できそうだ。

やっぱり次はセブンなのかな…。

今後いろいろ楽しみである。

それではまた近々。

A prestissimo!!