ウクライナ戦争を皮切りに、イスラエルの一件など、西側、特にヨーロッパの国々が少々荒れて久しい。
これらのせいで、電気光熱費の高騰や、現地の物価は上がる一方で生活はまたしても圧迫され気味。景気という観点では、この先が非常に不安だ
そんな中、つい最近欧州最大ともいわれる旧車のイベントが開催され、大いに盛り上がった。
幸い、高い価値を見出され、富裕者層をメインに広がる旧車ブームはとどまることを知らず、色んな車たちの値段が高騰の一途である。
かなり前からこのコーナーでは欧州の旧車事情について取り上げてきたが、いつもながら「流行遅れ」の日本の市場について、ちょっと触れたいと思う。
今、欧州で人気なのはヤングタイマーと呼ばれる70−80年代の車たち。
特にグループBをはじめとするラリー系のモデルが大人気だ。
ここでも何度となく取り上げているランチア・デルタも高値安定筆頭であるが、乗りやすさも維持のし易さも全く無視のラリーカーなども強烈な値段で取引がなされている。
そんな中でちょっと縁があった車についてお話をしたい。
1976年からランチア・ストラトスのあとを引き継ぎFIATグループの代表としてラリー界にあらわれたFIAT 131 ABARTH である。
最近ABARTHの限定モデルにもTributo 131 ABARTH というのが出たのでご存じの方もいるかも知れない。
実は2022年に行われた同じイベントで、もちろんユーロの高騰(円の没落ともいえるが)もあるのだが、2600万ほどで取引されていたこの車。
同じ、ストラダーレモデルで今年は3600万のプライスをつけていた。
ラリーで三連覇を成し遂げた「バカっ速タクシー」(当時のFIAT監督ピアンタ氏談)、131アバルトがついにこんな値段になってきたのだ。
多くのコアなアバルトファンからやや下に見られてきた同車だが、ピアンタ氏にいろいろ話を聞いていた私としては「あのとき400万で買えたのになあ…。」という後悔しかない。
買ってたら売らないけどね。
まあ、そんなわけで、これから日本でもこういう70−80年代の車の価格が上がってくるのかなと思うと、今の日本相場の激安っぷりについつい関心がいってしまう…。
ヒントはヒストリー。
何かしらのヒストリーがある車はおしなべて高値になっていくのが世界の流れかもしれませんね…。
それではまた近々。
A prestissimo!!