Bollito Misto vol.306
ロベルト・バッジョといえば、イタリアが誇るファンタジスタ…。
そのへんで頷けるのは、90年代のサッカー。いや、カルチョ全盛期のイタリアサッカーに詳しい人しかピンとこないかもしれない。
日本で例えるのは難しいのだが、ゴリマッチョが多いサッカー界において、ちょっと線が細く見えるものの、観るものを酔わせるエレガントで想像力あふれるプレーで沸かせた稀代の天才でした。

そんな彼の全盛期。イタリアの名門ユヴェントスに在籍していた1993年に、欧州最高のプレーヤーに贈られる「バロンドール」を獲得したのですが、その時のお祝いに当時のフィアット総帥ジャンニ・アニエッリからWRC6連覇を成し遂げたばかりのランチア・デルタ インテグラーレEVO2が贈られたのです。
当時のEVO2にあったジャッラ・ジネストラという黄色の外装。室内は通常版のアルカンターラではなくイタリアを代表する高級家具ポルトローナ・フラウ社製革シートが搭載され、センタートンネルにはロビーのバロンドールの記念に製作したスペシャルであることを示すプレートが奢られていました。

実は20年近く前、このクルマは400万ほどで売りに出ていました。確かデルタのレジェンドドライバー、ミキビアジオンさんのお店で売りに出してましたよ…。

それが、やはり稀代のデルタ使いであるビアジオンさんにより、レストアされ昨年のオークションに登場。その落札額がなんと23万ユーロ。165円換算で3795万円!

休日は旧いパンダで野良仕事をしているロビー氏ですが、このデルタはほぼほぼ乗ることはなく、ほぼほぼ新車のまま置いてあったとか。
レストア後の今でさえ、まだ走行距離が43kmだとか…。
まあ、これも高価格の一因なのでしょうけど。
ついに4000万近い値段がついてしまったデルタ。
一体この後どうなるんでしょうかね。
それではまた近々
A prestissimo!!