
Bollito Misto Vol.248 80年代、いや90年代はクルマを買えばカーオーディオもイジっちゃうのが楽しみの1つだった。それが今やすべてが純正。いや純正が極めて良いのもが多いというのも社外品に手が伸びない理由の1つ。 あとはなにより構造的に純正品しか受け付けないようなモノも多い。欧州では盗難の心配が無くなったので、いちいちデッキを外して持ち歩くなんてこともしなくてよくなった(これ実話)。 まあ、そもそも音源だってテープやMD、CDを使うことすらなくなって、ほとんどの方がスマホを音源にしている。ナビだって、GoogleやYahooなんかを使うケースが多い。オービス探知機のアプリだってあるので、私自身もスマホをカーインフォテイメントの主軸においている。 もはやカーステなんて言葉自体が、今の若い人に言っても伝わらない死語なのかもしれない。いや、カーナビなんて言葉すらそのうち無くなる…

Bollito Misto Vol.247 あおり運転などの話ではない。 特にレンタカーやカーシェアが増えたせいか、あまりにもルール無用のワガママでひどい運転が目立つ気がしてならない。なかには、いま話題になりつつある「煽らせ屋」もいるのかもしれない。 コロナの影響で旅行が制限されていたことも関係しているのだろうが、それにしても自由気ままに過ぎる運転が多い。 そんな、ちょっと気になる「天然もの」の酷い運転に立て続けに遭遇しているので触れてみたい。 1.幹線道路のど真ん中で左右どちらか悩みはじめて止まってしまう車両 2.右折車線を逃してしまい、直進車線から右折しようとする車両 こんなのは序の口だ。 つい最近、東名東京INTでは料金所を通り過ぎたあと、こともあろうかUターンし逆走する車両にも遭遇したことがある。ハリウッド映画さながらに、Uターンし逆走してくる軽自動車を全員でよけまくったわけだが、…

Bollito Misto Vol.246 最も醜いとか散々なことを言われた、個性派中の個性派。二代目フィアット・ムルティプラ。 前後席に三名ずつ乗る、今どきではないスタイル、ヘッドライトはフロントガラスのすぐ下という珍妙さ。 そして、細道の多いイタリアでどうするんだというような幅広デザイン。 まあ、ここ20年のプロダクションモデルでは群を抜いたクセの強さを誇るムルティプラ。 ちなみにさすがに最近は少なくなったが、イタリアでは結構タクシーで活躍していた。 60年代にデビューした初代ムルティプラも相当とんがったMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)だったわけだが、この二代目もその意味では十分にその後継車としての任務を全うしたと言えよう。 個人的にはとても好きなクルマの一台だ。なんてったって、デザインがいい。クセが強すぎるがそれがいい。買わないけど。 ちなみにイタリアでよりも東京の方が見かける…

Bollito Misto Vol.245 ふとしたことで気がつく「言葉の変化」というものがある。 日頃の会話では気にならないけれど、サービス業の言葉などでときどきハッとさせられる。 ちょっと昔は、クセのあるイントネーションで 「いらっしゃいませ、こんにちは〜」 というコンビニでのお出迎えワードがあったものだが、今では聞かなくなって久しい。 一方で、レストランなどではよくこんな言葉を聞く。 「こちら、ミートソースになります」 まあ、目くじら立てるほどのことではないのだが、それなりに古い人なら 「これがミートソースになるんですか? ならば今はなんでしょう?」 なんて屁理屈を言う人もいるらしい。 「〜になります。」というのは、最近の若い人に 「〜でございます。」という言葉があまりにも馴染みがないからという話も聞いた。 うーん。馴染みがないじゃなくて、ちゃんと日本語勉強しろやって言いたいのは、も…

Bollito Misto Vol.244 今でこそエコノミーなレンジを受け持つフィアットブランド。 イタリアやヨーロッパではともかく、実は戦前には名だたる高級車メーカーだったことは日本ではあまり知られていない。 だからこんなタイトルを見ると「はあ?」となるのもわかる。 今でこそ、伊仏合体のステランティスグループ(本社はオランダ)のいちブランドだが、それこそ陸海空全ての分野で活躍してきた、欧州の巨人である。 今回ご紹介するのは、高級スポーツ筆頭、戦後FIATを代表する「8V(オットブー)」の特別バージョンだ。 その名も超音速を意味する「スーペルソニック」。カロッツェリア・ギアによる美しいボディを持つ、知る人ぞ知る傑作デザインの一台だ。 戦後すぐ席巻したアメリカンらしいデザインでありながら、イタリア車らしくスマート。エンジンもその名の通りV8を搭載し、当時としては十分にスーパーな性能と言える…

Bollito Misto Vol.243 日本車がイタリアのあのクルマに似ているなんてことは、昔はずいぶんとたくさんあった。 実際イタリアのカロッツェリアにお願いしてベースデザインをしてもらったことも多いので、当然っちゃあ当然なのだが、2020年代の今、そんなことはほぼないと言って良い。 しかし、今イタリアの車雑誌で、にわかに騒いでいる事案がある。 世界一のあのメーカーの新型車が、こともあろうに、あのクルマに似すぎていると話題になっている。 そのクルマとは…。 こともあろうか、彼の国の国民車フィアット・パンダだというのだ。 しかも、その似ているクルマが日本限定での販売だということで、さらに疑念を深められている。(そういう注釈までついて紹介されている) まあ、いまやどこの国のクルマもどんどん似かよってはいるのだが、なんだか久々に「アレ?」ってなるデザインには、流石のおおらかなイ…