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聖地巡礼なんて言葉が流行って久しいが、やはり学生時代の私にとっての聖地はトリノ市だったし、なかでもミラフィオーリ工場とリンゴット旧工場だった。 はじめてのクルマがFIAT X1/9という変わり種の私は、大学時代に自分と仲間のイタリア車のパーツを買うためにトリノへ出向いた。 本当は1990年の秋に訪れる予定だったのだが、たまたまイラク航空を予約していた私は、湾岸戦争のおかげで外務省の通達を受け渡航断念。二年後ようやく念願叶ってトリノ上陸を果たしたのだった。 今思えばイタリア語もできないのに、ポケット辞書さえあればなんとかなるだろうと、インド経由の南回りでローマ経由のトリノ入りしたが、最初の二日は疲労困憊でただひたすらホテルで寝呆けていた。 ようやくレンタカーを借りて、初めて訪れたリンゴットの感動はいまも忘れない。当時すでに工場でもなんでもなかったリンゴットだが、ここが多くのFIAT車の生まれ…

2月24日、ついに戦争が始まってしまった。もちろん、事の是非についてはこういった場所で話すべきではないと思うので控えさせてもらうが、以前にも話したことだけれども、この50年、なかなかいろんなことが起きている。 今からおよそ50年前の1973年の10月には中東戦争を発端とする石油ショックがあった。そのころ過ごしていた沖縄ではまったくベトナム戦争のまっただ中だった。 フツウに輸送機が戦車を載せて毎日基地から飛び立っていたし、友だちのお父さんは時々戦地へ出向いていた。 受験勉強していたころは東西冷戦があったわけだし、ワルシャワ条約機構と北大西洋条約機構(NATO)との関係性なんかもフツウに勉強をした。 ま、それでもバブルがあったおかげでなんかフワついた世の中ですごしてしまったせいか、すっかり平和だとか信じ切っていた。ところがどうだろう。よくよく振り返ってみると結構なことが起きているではないか。 …

いやあ、引っ張ってしまった。あのままだと、フェラーリのSUVを否定した形になるのがイヤだったのだ。 ポルシェもアルファもロールスもベントレーも、ランボルギーニだってSUVを作っているんだからフェラーリが作ったって良いだろう。 ブガッティも出すべきだし、みんな作れば良い。スポーツカーメーカーがSUVを出したらイケないということでは決してないとは思う。 奇しくもフェラーリの新しいSUVは175プーロサングエとなるそうだが、その名は純血を意味する。 純烈みたいな感じだけど、形変われど、我々の志はまっすぐよ!という意味だろうから、そこはキッチリと受け止めてあげるべきだと思う。 ポルシェだって、あれだけマカンが売れているのに、渋々(失礼)911的なクルマを作り続けているわけだし、なんというか看板メニューさえ作り続けるなら、メニューのバリエーションやデザートを作るのは悪い話ではないだろう。 寿司屋で本…

最近よく見かける言葉だ。 意地の悪い話をすると自分なんだから勝手にすりゃあいいじゃん、って思うだけだが、きっと世の中がそういうことを許さないのかもしれない。 それでいうと、昭和の人たちは相当自分らしさをぐっとこらえて抑えていた気がする。 「こうしなきゃ駄目」「こうあるべき」 なんて言われたのは、むしろ今の若者よりオッサン、オバハン世代だと思う。だから、その反動で若者たちに「自分らしく」って言っているのだろうか? そんなに、世の中が「キミがキミらしいのはNG」って言っている気もしないのだけどどうだろう? 歌を聴いても、なんかちょっと励ますような歌詞が多くて、ちょっと気になるところだ。 そこでいうと、クルマのメーカーの「らしさ」というのも、近年ではかなり取り沙汰されている。 ポルシェがSUVで成功して久しいが、それを追う形で各国のブランドもSUV勝負に出た。 ついぞ、フェラーリからもSUVが出…

なんだかんだで、慣れさえ感じるようになってきたコロナ禍。そんなことじゃイケないのは分かっているが、とにもかくにも公共の交通機関よりはクルマが安全ということで、心なしか交通量も増えている。 クルマが増えるというのは環境的にはいろいろ言われそうだが、なんかちょっと嬉しいというのも事実。 アウトドアに救いを求める人も多いからか、ルノーのカングーやシトロエンのベルランゴなども好調と聞く。 例えば原宿なんかを歩いていると、表参道を走るクルマはいつもながら豪勢なブランドが多いのだが、その中に確実に旧車が増えている。国産外車問わずだ。 もちろん運転している人も割と若い感じ(40代以下)が多く、クルマ離れと言われた世代がこうして、わざわざ旧い車をスタイルとして乗ってくれているのを見ると、とても嬉しい気分になる。 バブル経験者ということもあるけれど、昭和の人ということもあるけれど、それでもやっぱりせっかくク…

2022年2月14日 なんだかんだで崖っぷちから這い上がった森保ジャパン。サッカーW杯への出場も98年から数えること6回、実にJリーグができてから30年近くで毎回出てきたことになる。 是非とも今回の中東初のW杯にも出てもらいたいものだ。 てなわけで、今回はサッカーの話題。惜しまれつつ亡くなった、アルゼンチンの英雄にしてサッカー界のレジェンド、神の手でおなじみのディエゴ・マラドーナ。 彼がスペインの名門バルセロナから、鳴り物入りでそれまでスクデット獲得をしたことのなかった南イタリアの熱狂的ファンを有するSSCナポリに加入したのが1984年。 その二年後の86年には念願のセリエAでの初優勝を飾り、同年のメキシコワールドカップで例の「神の手」を披露している。 ちなみに、ナポリでは今もなお神とあがめられている。 そんなマラドーナが初めて購入したクルマが競売にかけられるというのが話題になっている。 …