ナポリは怖い。 半分は都市伝説、半分は事実。 ナポリタンが有名なおかげで、それこそミラノやローマと並んで有名なナポリだが、美しい景色や美味しいピッツァや魚など観光名所としても、今更わざわざ言う必要もないくらい素晴らしい街である。 一方でイタリア国内でも「ナポリはね…。」という感じも結構あるのも事実。 実際怖いから行かないというイタリア人も結構いる。 ナポレターノ(ナポリ人)の話すイタリア語は、歴史的な背景によりフランスやスペインの影響が強いおかげで、いわゆる標準イタリア語とはかなり響きが異なるというのも理由の1つかもしれない。 少なくとも数年前までは、クルマに荷物は置いていけないし、キーをかけるだけでは足りず、ハンドルロックをしないと特に安いクルマは簡単に盗まれる。 そんな中、2021年のこの時代に、サッカーセリエA、強豪ナポリの監督ス…
昨年94歳という大往生でこの世を去ったアルド・ブロバローネ氏。 この名前を聞いてピンとくる方はかなりのイタ車エンスージアスト。 でも、作品を聞けば誰もが知っているという重要人物である。 常に世界の美しい自動車を競うたびベストテンには名を連ねる、あのディノ206GT(246GTの元)のデザイナーなのである。 日本ではどうしてもピニンファリーナがデザイン! という響きばかりが先行しがちなこのクルマだが、ご存じの通りピニンファリーナは会社名だ。 いわゆる当時のピニンファリーナの「中の人」とは、このアルドさんと、512BBなどスーパーカー時代に一世を風靡したフィオラバンティさんだったのである。 ちなみにアルドさんはF40まで、つまりフェラーリ黄金時代をほぼほぼ担当した重要人物でもあったのだ。 ワクチン効果でコロナ禍パニックが収まりつつあるイタ…
またしても…。 そんな表現がふさわしいのだが、今回ばかりはさすがに同情を抱かずにはいられない。そう、イタリアの空の顔、アリタリア航空が三度目の正直破綻をしてしまった。 アリタリアといえば、スポーツイタ車好きには外せない重要スポンサー、ある種の調味料ともいえる重要なグラフィックだった。 さすがイタリアと言わざるを得ない抜群のグラフィックセンスは、ランチアストラトスやFIAT ABARTH 131ラリーなどであまりにも有名。 つい先日ともいえる7月にローマ直行便が復活したばっかりなのに…。 前回はテロ、今回はコロナ。災難続きとはいえるが、正直グラフィックセンス以外は非常に評判がよろしくなく、荷物のロストは多いわ、ストなどのトラブルなどは日常茶飯事…
コロナ禍一過?いや、なかば諦めとも、慣れともいえる感じで世界各国でいろんなイベントが再び始まりつつある。 大熱狂だった欧州サッカーの祭典「EURO2020」を皮切りに、ある種実験的にではあるが、欧州のイベントも制限付きでこそあるが徐々に再開し始めている。 そんな中、つい先日いまやイタリア最大といってもいい自動車イベント「アウトモトデポカ」がはじまった。ウチのスタッフも買付を兼ねて早速訪れたが、いわば業者日ともいえる平日にもかかわらずなかなかの人出があった。 来場者も出展者の数も、もちろん2019年と比べるべくもないが、それでもあれだけの犠牲者を出したイタリアにしては頑張っていると言わざるを得ない。 アウトモトデポカのPV 名物のパーツショップ達も、例年通りとまではいかないまでも、老舗は元気に軒を連ねていたし、いまや携帯でビデオ通話ができるおかげで、日本とイタリアでお互いの無事と久々の再会を…
私はセダンがクルと思っている。 事実、東京の靑山通りなどでは80年代のセドリックやボルボ240など古め「ザ・セダン」なクルマが非常に多く目に付くようになった。 イタリアでもちょっと前から旧いセダンが増えた。 差し支えがあるかもしれないが、結構な確率でオシャレな人(意外と若者が多い)や美人が多いのが気になるところだ。 乱暴に言えば、オシャレ好きの多くはあんまり人とカブりたくない。 悪目立ちは嫌だけど、センス良く際立ちたいというマインドが強い。 あからさまよりは、さりげなくと言うべきか…。 まあ、良くも悪くも「人と違う」という部分をいかにアピールできるかということに対して、とても熱心な人種であることは間違いないだろう。 そんな彼らが一目置くのが定番である。 Tシャツ、ジーンズ、チノ、コットンのシャツにシンプルな革靴やスニーカーetc. よくできた定番を軸…
日本の中古車界には過走行って言葉がある。 そのまま訳せば、走りすぎたクルマってことだろうが、使い捨ての部品じゃあるまいし、ちょっと工業製品なめんなよって感じのワードだと個人的には思っている。 改めて言うまでもなく、自動車の部品には消耗品というものがあり、遅かれ早かれ交換が必要であると最初から謳っているパーツで構成されている。 ところが、インジェクターに詰まりが出たとか、プラグコードが劣化したからとか、500万も600万も出したクルマが、たかが1万円くらいのパーツでその一生を終えてしまわなければならないような「寿命」に直面するなんてことはあり得ない。 今手元に今年生産された最新型の取扱説明書があるわけではないので、これまでの知識でしか言えないので、もし間違っていたら申し訳ないのだが、必ずクーラントは何キロで交換、タイミングベルトをはじめとするベルト類…