
コロナ禍で良く聞かされたこのフレーズ。 公共の交通機関を嫌う意味か、抑圧からの解放が目的なのか、とにかく自動車の交通量が一気に増えました。自動車だけじゃない、バイクも本当に増えました。 誤解を覚悟で言いますが、「若者の車離れ(バイクなんかもっとひどかった)」なんて言われていたのはつい最近です。それがどうでしょう? そのころまでの日本の自動車をとりまくムーブメントは 「エコ」「ファミリー」一辺倒。 乗って楽しいとか、冷静に停まっている姿を見てニヤニヤするとか、子供がお絵かきしちゃうとか、目的地を持たずにどらいぶにでかけるとか…。 せっかく「乗り物」とはいえ家族の立派な一部なのに、冷蔵庫や洗濯機のような家電レベルしかないバディ感に成り下がっていたのは事実だと思います。 ところがコロナのおかげで(さすがに語弊ありますが…。)じっくりと趣味や家族、人生と向き合う時間が皮肉に…

そんなこと言われても、誰かの誕生日か? くらいにしか思えないでしょうが、1906年のこの日に生まれたのがランチア社なんです。 以前は50年単位、そして10年単位、さらには5年単位で刻んできているイタリアのアニバーサリーものですが、今年の11月27日でなんと115歳を迎えたことになります。 日本ではすっかりご無沙汰なランチアですが、イタリアではまだまだイプシロンをはじめれっきとした存命ブランドです。 このコーナーでも度々触れていますが、FIATグループ本体のFCAがフランスのPSAグループと合体してステランティスになったのはご存じかと思いますが、コロナ禍さえなければもっと早く何らかの形で、この20年ほど冷や飯を食わされ続けているランチアブランドの、わかりやすい形での復活があったかと想像してしまいます。 デルタなどの復活が取り沙汰されていますが、時代に振り回されない骨太な独自路線の車たちでファ…

ナポリは怖い。 半分は都市伝説、半分は事実。 ナポリタンが有名なおかげで、それこそミラノやローマと並んで有名なナポリだが、美しい景色や美味しいピッツァや魚など観光名所としても、今更わざわざ言う必要もないくらい素晴らしい街である。 一方でイタリア国内でも「ナポリはね…。」という感じも結構あるのも事実。 実際怖いから行かないというイタリア人も結構いる。 ナポレターノ(ナポリ人)の話すイタリア語は、歴史的な背景によりフランスやスペインの影響が強いおかげで、いわゆる標準イタリア語とはかなり響きが異なるというのも理由の1つかもしれない。 少なくとも数年前までは、クルマに荷物は置いていけないし、キーをかけるだけでは足りず、ハンドルロックをしないと特に安いクルマは簡単に盗まれる。 そんな中、2021年のこの時代に、サッカーセリエA、強豪ナポリの監督ス…

昨年94歳という大往生でこの世を去ったアルド・ブロバローネ氏。 この名前を聞いてピンとくる方はかなりのイタ車エンスージアスト。 でも、作品を聞けば誰もが知っているという重要人物である。 常に世界の美しい自動車を競うたびベストテンには名を連ねる、あのディノ206GT(246GTの元)のデザイナーなのである。 日本ではどうしてもピニンファリーナがデザイン! という響きばかりが先行しがちなこのクルマだが、ご存じの通りピニンファリーナは会社名だ。 いわゆる当時のピニンファリーナの「中の人」とは、このアルドさんと、512BBなどスーパーカー時代に一世を風靡したフィオラバンティさんだったのである。 ちなみにアルドさんはF40まで、つまりフェラーリ黄金時代をほぼほぼ担当した重要人物でもあったのだ。 ワクチン効果でコロナ禍パニックが収まりつつあるイタ…

またしても…。 そんな表現がふさわしいのだが、今回ばかりはさすがに同情を抱かずにはいられない。そう、イタリアの空の顔、アリタリア航空が三度目の正直破綻をしてしまった。 アリタリアといえば、スポーツイタ車好きには外せない重要スポンサー、ある種の調味料ともいえる重要なグラフィックだった。 さすがイタリアと言わざるを得ない抜群のグラフィックセンスは、ランチアストラトスやFIAT ABARTH 131ラリーなどであまりにも有名。 つい先日ともいえる7月にローマ直行便が復活したばっかりなのに…。 前回はテロ、今回はコロナ。災難続きとはいえるが、正直グラフィックセンス以外は非常に評判がよろしくなく、荷物のロストは多いわ、ストなどのトラブルなどは日常茶飯事…

コロナ禍一過?いや、なかば諦めとも、慣れともいえる感じで世界各国でいろんなイベントが再び始まりつつある。 大熱狂だった欧州サッカーの祭典「EURO2020」を皮切りに、ある種実験的にではあるが、欧州のイベントも制限付きでこそあるが徐々に再開し始めている。 そんな中、つい先日いまやイタリア最大といってもいい自動車イベント「アウトモトデポカ」がはじまった。ウチのスタッフも買付を兼ねて早速訪れたが、いわば業者日ともいえる平日にもかかわらずなかなかの人出があった。 来場者も出展者の数も、もちろん2019年と比べるべくもないが、それでもあれだけの犠牲者を出したイタリアにしては頑張っていると言わざるを得ない。 アウトモトデポカのPV 名物のパーツショップ達も、例年通りとまではいかないまでも、老舗は元気に軒を連ねていたし、いまや携帯でビデオ通話ができるおかげで、日本とイタリアでお互いの無事と久々の再会を…