Collezione TV

    実は世界的に評価されているのに、日本ではなぜか不遇を託ったフィットパンダ169、通称ニューパンダの第二回だ。 前回、いま日本で流行の兆しのアルイタリアンスイーツ、マリトッツォを引き合いに出し、ヨーロッパであれほど人気があったのに、日本での169のあまりの不人気さに一矢報いるべく書いている。 パンチこそないが、経済的でよく走るエンジン。発売後15年以上経過しても実によく考えられたユーザーインターフェイスを持つ操作系や内装のデザイン。 タッチパネル、いやiPhoneすら流通していなかった2003年とは思えないほど、今のカーインフォテインメントに即したデザインだったりする。 エクステリアのデザインだって、デビューから20年近く経とうとしているけど、なかなか古くさくならない。さすがはベルトーネデザインである。 だのにだ。DENSO製の高性能エアコンがついているので、日本…

イタリアとは遠い国である。 約1万キロも離れているので仕方がないが、昨今はネットが発達したおかげでビデオ通話なんかもできるから、例えコロナ禍にあっても、日々イタリアと繋がっていられるし、仕事だってできる。 でも、現地ではこうなのに、なぜか日本では…。 てなことはまだまだ相当多い。 例えば今スイーツブームで話題のマリトッツォ。(知らない方はこちらへ) ローマというかラツィオ地方のご当地スイーツだが、それ以外の地域でおなじみのものかといえばそうじゃない。全国区から海外進出したパンナコッタやティラミスとはあまりにも差がある。 「いま、日本じゃマリトッツォが流行ってるんだよ」 というと 「え? 何それ、あー。え? マリトッツォ?なんで?」 てな感じだ。 ところが、現時点では間違いなくイタリア人よりも日本人の方が知っている数は多いと思う。試しにネット検索してもらいたいが、maritozz…

二馬力で1000万。   確かに1馬力あたり500万だ。最新のマクラーレン720sだって1馬力あたり換算では5万円を切る程度だ。 恐ろしく高い。まあ、実際は二馬力という名前だけど、それはフランスの税制区分の名前なだけで、実際はもっと馬力がある。602ccの排気量で29馬力くらいだったと記憶している。それでも1馬力あたりは結構な値段だ。 今回はそんなシトロエン2CVにまつわるお話。 実はこの2CVの最終型がオークションにかけられるという。しかも正真正銘の新品だとのこと。工場出荷状態のまま未登録という結構なレアものだ。       オークションを担当する会社によると、ナンバープレートの取り付け穴が空けられる前ということも、重要な証明の1つだと言う。 ちなみに今回の新品は走行距離9km(まあ、工場出荷時ってこんな感じ)だが、つい最近39km走行という車両が…

今回は少々クーペフィアットのお話を。 クーペフィアットは当初1,800&2,000ccの、いわゆるランプレディユニットとよばれた名エンジンを搭載したFIAT TIPOベースの2+2クーペ。今や大人気のデルタインテグラーレをはじめ、155やランチアデドラなどにも搭載されている、FIAT定番のツインカムエンジンだった。   当時所属していた雑誌編集部で長期リポート車としてそうそうに導入されたクーペフィアットの印象は鮮烈で、当初の写真で見た姿よりはちょっとズングリとしていけれど、いまでこそ珍しくない、60年代を彷彿させる外装パネル同色のインパネなど、さすがはピニンファリーナ! なんて思わせる出で立ちと強烈なトルクステアが印象的な一台だった。     やがて、ランプレディユニットと別れを告げ、5気筒のFIREバージョンに進化。20バルブ、最後には6MTまで装備…

先のカウンタック復刻の回でも触れたが、フェラーリBB(365GT4BB&512BB)とカウンタックの最高速度自慢について触れたい。 昭和の子供なら誰もが知っていた、この元祖スーパーカーの最高速対決。 1971年のトリノショーで鮮烈デビューをしたカウンタックが、後にも先にもどうしてこんな大それたコトを言ったのかという「最高速度300km/h」という公称値。 そのスタイリングだけでなく、この数字に誰もがぶっ飛んだ。     今じゃ公正取引委員会から怒られるあろうこの数値は、もちろん最終型のアニバーサリーでも達成されることはなく、文字通り「自称300キロの…。」という感じで世間は納得していた。   それでも「ランボだから」という今じゃ考えられないような空気で、なぜか許されていた感じもあるが、さらに驚いたのはこのカウンタックのライバルとして登場した…

誰も逆らえないような圧倒的なインパクト。 そういった類いの物があるクルマといえば、やはりコイツなのか…。   ランボルギーニ・カウンタック   昭和3〜40年代生まれでなくとも、その伝説に大げさでなく人生変わってしまった人たちも少なくない、文字通り圧倒的なオーラをもつ一台。 もはや好きや嫌いを通り越した存在だとも思える。 そんなカウンタックの名前が本家ランボルギーニから復刻されたという話は、瞬く間に全世界に広まり、わりと早い情報を自負しているこのコーナーでも全くもって後手を踏んでしまうほどの勢いで動画が拡散された。 そんな「みんな大好き」カウンタックだから、もちろんいろんな意見があると思う。         あんなのカウンタックじゃない! カウンタックに見えなくもない…。 いや、現代版という意味ではGood…