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イタリア、いや欧州全体におけるランチア・デルタインテグラーレの人気に関しては、ここでも何度も取り上げさせてもらった。 多くのオークションですごい値段がついているとか、話題に事欠かないデルタだが、結構クルマの出所は日本であるケースが目立つ。 というのも、ご存じの通り、日本限定で最後の最後に生産されたEdizione Finaleが、つい最近のシルバーストーンオークションで、25万€(3,250万円ほど!)もの価格で落札されたという。 これまでにも15台限定のJolly Clubが336,000€なんていう恐ろしい値段がついたりしたが、なんだかんだで250台生産された最終型がこの値段というのは驚き以外の何者でもない。 しかも、サスペンションやエンジンもいじってあるノンオリジナルときたものだからさらに驚きである。       この手の話は、大概の場合は日本から流出し…

2021年7月1日

4年に一度のサッカー欧州選手権が一年遅れでスタートした。 いわずもがなのサッカー界における最重要イベント。 ある意味ではレベルの高さと、激しい試合でいうとW杯を上回る中身の濃い試合が楽しめる。 日本にくらべれば娯楽の少ない欧州において、こういう大イベントはとっても盛り上がるのは想像に難くないだろう。 しかし、タイトルのように昨年はあんなことがあったので、一時は中止なんて話こそ出たものの、やはり辛抱たまらんあいつらは無理矢理というか、とにかく有観客試合を実現してしまった。     さんざん死者を出しまくった欧州なのに、ロンドン、ローマ、ブダペスト、コペンハーゲンなど11都市での分散開催を行っているのだが、ロンドンはさすがに10日間の拘束があったりするので、基本イギリス国内にいる人たちのみが、限られた数だけ観戦している。それでも万を超える人数が大声でマスクなしで騒いでいる。…

まあ、こんなことをデザイナーでもない私がどうこう言っても仕方ないのだが、どうにも最近の自動車のデザインには失望している。 とりわけ、コロナ禍になって街中にクルマがとても増えている中、特に高級車が目立つわけだが、その大半が??????という感じでデザインが多くて嫌になる。 一方で、旧い車たちも相当数見かけるようになってきた。とくに若い人たちがそうした旧車に乗っているのが目立つのだが、これって実はとっても重要な流れだと思うのだ。   昔の車のデザインがダサくて古いのだろうか? 若い感覚がどうこうとか、そういった次元の話ではなく、単純にいいデザインか悪いデザインかしかないわけで、その意味では今のデザインってちょっと魅力がないのは事実なのだと思う。 仮に今私が20歳だとして、仮に今がバブル景気だったとしても、果たして20歳で買える範囲の現行車種に60回ローンを組むようなことがあるだろうか…

イタリアでFIAT傘下に入ってからのアルファロメオ売上歴代TOP5が発表された。 果たしてそのニュースがイタリア人に響くかは相当疑問なのだが、日本においてはきわめてなじみ深い車たちが多いので、ちょっとご紹介したい。   第5位 Alfa Romeo 164 269,894台 FIAT傘下における最初のヒット作とよばれるのが、この164。1987年から97年まで生産された。 間違いなくアルファ至上でも、際立つ傑作デザインの1つだと思う美しいクルマは、ピニンファリーナ時代のエンリコ・フミアのデザイン。 いまでは排ガス規制の問題で、イタリアでは全くといっていいほど見かけなくなってしまったクルマだが、そろそろ再評価されてもいいのではないだろうか? 日本国内でもひときわ目立つ存在感があったし、トリノの街角なんかで見かけると結構ドキッとしたものだ。   第4位 Alfa …

すでに日本でも一部の自動車websiteで報じられているが、キメラオートモビルからランチア・ラリー、通称037のオマージュのモデル、EVO37が登場する。 日本語だと「エヴォサンナナ」と読めるが、実際はエヴォトレンタセッテと読む。   イタリアのクルマ好きの間でも、まあデルタやストラトスが復活したから、次はもちろん037だろうなんて話は出続けていた。     勝つために自由にクルマをデザインして、実際にレースで勝ったというのは、おそらくはこのランチア・ラリー(デルタS4はいろいろあったので…。)が最後だろうから、彼らの言うところの「栄光の香り」なんて部分はそうしたノスタルジーが開発のモチベーションになったのは納得がいく。しかし、今回のEVO37は当時の関係者が多く参加しており、中身的にはかなり本物なゼロサンナナなのかもしれない。   この…

伊仏合体のコングロマリット、ステランティスの第一弾がまさかあのアバルト1000SPの復活だとは…。 正直びっくりした。 アルファの4Cをベースにしたワンオフというが、それにしても結構エンスーなクルマが今のこの世の中にリリースされるとは…。 旧FCAのHeritageのトップ、ロベルト・ジョリート氏が指揮を執るようだけど、なかなか渋いセレクトだなあと思う次第。 エンジンは4C譲りのアルミ製1742cc直列四気筒。240CV/6000rpmなんで、エンジンスペックなどはそのまんまな感じである。車重は1トンを超えてくるらしいが、ちなみにオリジナルは、馬力こそ少ないが500kgもない。     FIATもABARTHもLANCIAもALFAも、ヘリテージの宝庫なので、これからも渋い復活を望みたいモノだ。   それではまた近々。   A…