Collezione TV
2023年5月28日

Bollito Misto Vol.256 「炎上」昨今、この言葉を見ない日がないくらいよく目にする。目にするというからweb上での話だ。 失言、悪態、まあ、いろいろあるけど、とにかくすぐにいろいろ騒ぎ立てる。 それもこれも、誰彼と無く「発信」できるようになった世の中のせいに違いないのだが、 それにしてもいい加減「うるさい」感じになってきているのは私だけだろうか? 「あいつが、こんなこと言った」 「あんな人だとは思わなかった」 まあ、もうそろそろどっちでもいいんじゃないか? そう思ってしまう。 ネットが今ほどあたりまえでなかった20年以上前。誰がこんな醜い世界を予想できたろうか? まあ、たしかに「そんなこと言わなきゃ良いのに…。」って思うときはある。 でも、同時に 「そんなことわざわざ教えてくれなくてもいいのに…。」と思うことも多いのが事実じゃないだろうか? 炎上そ…

Bollito Misto Vol.258 実はアウトモトレトロだけではない。 イタリアでは最大規模を誇る秋のノミの市、アウトモトデポカも今年はパドヴァではなくボローニャで開催される。 移転の理由…。それは両者とも、会場費の金額でもめたのが原因。 まあ、パンデミックの間中干上がっていた連中が、ここぞとばかり回収にまわるわけだから、それは仕方ないのだが、今回はすべての人々があまねく干上がっていたので、ない袖は振れぬというのはまさにこのことだったのだろう。今年が第40回という記念だったアウトモトレトロとしても、苦渋の決断だったに違いない。 例年なら、トリノに顔を出し、その週末にパリのレトロモビルという黄金リレーができたのだが…。 今年からそれがなくなってしまったわけだ。 以前から、ここでも語っているが、地域性こそがノミの市のキャラクターを決定し、特徴ある商品に出会えるのが醍醐味。 トリノには名…

2023年3月31日

Bollito Misto Vol.258 長かった…。ついにという感じで、久々の欧州渡航だ。 思えば2020年の2月。日本でようやくコロナの存在が取り沙汰され、例のクルーズ船での隔離云々というのが話題となったあの頃、ちょうど無人のパリ・シャルル・ド・ゴール空港にいた私は、まさかこれほどの長い間パンデミックの猛威にされるとは思ってはいなかった。(みんなそうだ) この20年でこれほど飛行機と疎遠になったことはなく、久々のフライトにちょっとワクワクしたのもつかの間、飛行機が北に頭を向けた時点で「うーん、なんか違う…。」となった。 アタリマエだが、飛行機は最短距離を結ぶからこそ高速移動手段なわけであって、件のロシア・ウクライナ問題からロシア上空を避けつつ欧州へ向かうという不便を味わうこととなった。 昭和の時代、海外旅行と言えばアメリカ! ニューヨークに行きたい奴らはアンカレッジ経由! なんて思っ…

2023年3月29日

Bollito Misto Vol.257 2035年までに欧州の自動車メーカーが内燃機関の製造を中止する…。 そんなニュースが聞かれて久しいが、今度は「やっぱ、あれ無理…。」というちゃぶ台返しが話題になっている。 欧州委員会で乗用車および小型商用車の新車CO2排出料をゼロにし、ハイブリッド車を含むガソリン車の販売を事実上禁止し、電気自動車や燃料電池車への移行を促す…。 というのが、EU加盟国と22年10月に合意した内容だった。 ところが、BMW社長の「いや、でもぶっちゃけEV一本にすると、値段高くなりまっせ…。」という昨年秋頃の発言以来、今年の2月くらいからドイツ勢が「e-Fuelとかはいいんじゃね?」と主張しはじめ、案の定、すぐにイタリア勢が「そーだ!そーだ!」となった次第。 世の中「EVがこれからの主流だ!」 てな論調が強いが、実際にクルマを使い倒しているヒトたちから、そんな声が聞か…

Bollito Misto Vol.256 日本人といえば、 おしとやか、控えめ、節度がある…。 なんて海外では思われているが、単に表現が下手くそなだけだと私は思っている。 アピール不足というか、大勢の前でのプレゼンテーションが実に下手くそな民族だと自信を持って言える。 その点、イタリアやフランスの連中は実に上手い。 話はもちろんクルマのことなのだが、例えば今年ルマンに久々に帰ってくるフェラーリ499P。 https://www.ferrari.com/it-IT/hypercar/articles/debutto-con-podio-per-la-499p LMHクラスというトヨタがブイブイいわせている、メーカーが車両全体を独自開発できる、技術的自由度の高いクラスなのだが、それだけ自社のブランドイメージを打ち出しやすいクラスともいえる。 なかなかトヨタに勝つのは難しいかしらと思っていたが…

2023年1月31日

Bollito Misto Vol.255 トリノといえばFIAT。トリノといえばイタリアの自動車の中心地。 まあ、もはやフィアットもステランティスグループとなり、いまや伊仏合同の企業となっている。 1983年の第一回から、かれこれ40年。このトリノのFIAT旧本社横にある、リンゴットという昔の工場施設をりようした場所で行われるノミの市、アウトモトレトロが2023年の開催を延期し、かつトリノから出て行ってしまうのだ。リンゴットとは、恐らく皆さんもご覧になったことがあると思うのだが、工場の屋上がそのままテストコースになっているという驚きの施設。 今でこそ、工場部分はホテルや商業施設になってしまっているのだが、それでもやっぱりイタリア車好きとしてはトリノに訪れるとどうしても泊まってしまうホテルの1つだった。 ここ数年の旧車ブームによって、特に珍しいランチアやフィアットなどが沢山でるこのノミの市…