「私をスキーに連れてって」
寒中お見舞い申し上げます。
前回のバブルつながりになるが、バブルの冬といえばスキーを思い出す。
苗場にニセコに、なにやら浮ついたスキーリゾートが乱立まくっていたのもこの頃。
関越にできたリゾートマンションなど、今はタダみたいな値段で購入できるらしい…。(買うのは安くても管理費がすごいらしいが。)
誰もが週末ともなるとスキーに出かけた時代が今では懐かしい。
今「私をスキーに連れてって」なんていう子はいないんだろうが、まあ、もったいない話だ…。
さて、ヨーロッパの冬といえば、ある意味日本どころではない厳しさがある。
だからこそ楽しむのだろうが、イタリアの冬は決まって雪山へGOだ。
夏は海、冬はスキー。
まあ、鉄板なんだが、それにしても何年たっても羨ましい暮らしぶりだ。
もちろん北部のアルプスに越したことはないが、中部イタリアであっても、日本同様背骨の部分にあたるところには大概山があったりで、スキー場には意外と事欠かない。乾燥しているおかげで基本パウダースノーだし、リフトも安いので日本的なストレスは殆ど無いし、皆さん運転がお上手だから、交通マヒ的なことも起きづらい。
雪道の運転といえば、イタ車やフランス車はことのほか低μ路に強いということをご存知だろうか?
例えばフィアット。特にジウジアーロデザインの初期型などは、その軽い車体と相まって、四駆バージョンでなくても無類の走破性を誇る。シトロエンやルノーなども抜群の雪上走破性を誇る。フロアがついてしまうほどのところに行かない限りは、十分にコントロールが可能。
もちろん特殊なデバイスが付いているわけではないのだが、とにかく路面の状況をドライバーに伝えるのが上手いというか、マンマシンインターフェイスの部分が実にうまくまとめられているせいで、どうすれば滑るとか、どうすれば頭を回せるかなどが本能的にわかる。
それに、夏のクーラーの効かなさ加減を取り戻すかのような、心地良いこたつに入っているかのような暖房(ドイツ車の場合、死につながるような寒さが使用条件に入っているから、ともするとデリカシーのないホットエアが出てくる)など、なかなか快適でよろしい。
そんなパンダをはじめ、例えばルノーのサンクやキャトルとか、ちょっと小さい欧州車にスキーを積んで冬山を駆ける姿など、そりゃオシャレで楽しい。
それにしても、あのバブル時代、なぜあんなに日本人がスキーに行ったのか?
そりゃ心が豊かだったんだろうなあと、思わずしんみりする。
どんなに不況でも、極限までリゾートを諦めない欧州人。
彼らができて日本人にできないものか!
というわけで何はなくともまず皆さんスキーに出かけてみませんか?
今ならまだ人が少ないと思うし…。心がなごむとイロイロ素敵になるもんだ。
ええ、いろいろとね。