最近ひょんなことで20代のいわゆる「若者たち」と話す機会を得た。
ちかごろ若者の車離れが騒がれる日本で、本当にそういうことが起きているのだろうか?
アンケートではないので、あくまで一般論の一部としてきいてもらえればなのだが、なかなかオモシロイ答えが返ってきた。
曰く、彼らは決してクルマを否定しているのではない。
想像のつく答えの一つとしては、
「駐車場問題と渋滞があるから電車のほうが便利」。
まあ、東京をはじめとする大都市近郊に住んでいればよくある話。
確かに、都市部に住んでいれば電車などの便利さは圧倒的だし、何よりデートスポット的な街の駐車場代は、世界的に見てもダントツの高さだ。
一方、ちょっとビックリしたのは
「クルマがかっこ悪い」
「免許取得に金と時間が掛かり過ぎる」
というもの。前者は納得(笑)。でも面と向かって聞いたのは初めて。
後者は考えもつかなかった。
「だって、一ヶ月も教習所に通ってあんな金額を払うなんてありえない!」
確かに、ありえない。
カネを払うならもっと身近にするか、時間がかかるならもっと安くしろというのだ。確かにごもっとも。
娯楽も30年前と比べれば激増、新幹線やLCCなどの交通機関も大きく発達。
クルマ産業全体で考えた時には、いよいよ根幹から変える必要があるのかもしれない。
クルマや免許がアタリマエだった私たちの世代では、免許の事については「従うしか仕方ない」制度だった。しかし、こうした環境の変化にも対応しないと、いわゆる「クルマ離れ」を止めることはできない。
車のデザインに魅力がなくなってきているというのは、世界的な現象だが、日本は選択肢がエコかスペースしかなくなっているので、自らその存在理由を否定しているとしか思えない。ここでも再三ご紹介している旧車ブームがそこに一石を投じることは間違いないだろうが、それにしても、これだけ便利で高性能になったクルマにもかかわらず、デザインに魅力がないというのは致命的な欠点と言わざるをえない。
クールジャパンとか言うなら、せめて日本が誇る基幹産業でこそクールなものを作ってほしいものだ…。
それではまた近々。
A prestissimo!!