ひきつづきドイツ、エッセンのパート3。
いまひとつピンとこないのが会場の大きさといった規模感だろう。
日本でいうと、幕張メッセのメインホールほどの面積は十分にあり、展示されている車両の数は100や200ではない。
つまり、本気で一台一台見て回ろうとすると、一日では到底ムリなレベルだ。
ただ、それでも以前のような、程度、価格ともに「掘り出し物」が減っている現在では、見て回るのは随分と楽になったとは言えるだろう。
ともかく、出展(販売)されているクルマたちが段違いに美しくなってきているので、見ていて飽きない。値段を聞いたり値切ったりなんてできない価格にはなっているものの、やはり魅力あふれるクルマたちが満載というのはたまらない。
前号ではメルセデスとポルシェをご紹介したが、フィアットもいよいよ重い腰を上げつつある。FIATグループがはじめた「Heritage」である。
まさに今風に言えばスタートアップなのだが、正直そんな体力と情熱があるかはまったくもって未知数である。とにかく、今の風に乗っておけ!的なやっつけ感がまだある。
アルファこそ健在だが、ランチアに至っては完全に「昔の名前で…。」という感が拭えないわけだし…。まあ、この旧車ブーム相乗りブランディングを狙って、今後のスペシャルティカー開発に踏み切ってくれるなら万々歳なのだが…。
いずれにせよ、燃費は向上して、速度域も安全性も劇的進化を遂げた自動車が、なぜこれほど退屈になったのかを再確認しているのが欧州(米国も同じ現象がおきているらしい)の今だと言えるだろう。
はやく、日本もそんな感じで盛り上がってくれるといいのだが…。
つづく
A prestissimo!!