ピンク・フロイドが大好きな私は、そのギターであるデイブ・ギルモアも大好きだ。
日本ではいにしえのプログレバンドとして有名だが、世界的には究極のビッグネームであり、いまだにさまざまなCMで使われたり、無数のコピーバンドが存在する。
私が高校生の頃、70年代初頭にリリースされたアルバム「The Darkside of the Moon」がBillboardのTOP100に400週を超えてランクインし続けていたりするような、ロックとして生きながら、すでにクラッシックに突入しているのではというようなモンスターバンドがピンク・フロイドなのである。
ここ数年、キーボードのライトさんが亡くなったりして、完全な形での再結成が不可能になってしまったが、いまだ活動しているギタリストのデイブ・ギルモア氏が、なんと彼のトレードマークであるギターをはじめ、すべてを競売にかけるといいだして世界が騒然としたのだ。
通常現役の売れっ子ミュージシャンが使用楽器を手放すことなど、めったにないことだし、またそれが世界最高の人気を誇るバンドのギタリストのものとなると一体どうなるのか?
そんな憶測の通り、6月にNYで行われたサザビーズのオークションでは、そのトレードマークであるオリジナルのFender Stratocasterがなんと397万5000ドル。日本円で4億強で落札された。
ちなみにこのギター。69年のものなのだが、自分の使い勝手優先にギルモアさんが荒々しい改造を重ねに重ね、ボディこそオリジナルだが、ネックは83年だの、穴開けまくりの部品交換されまくりのギターなのに、である。彼のものという事実がなければ、おそらくジャンクなのはまちがいない。
恐ろしい勢いで100万ドルを超える映像に、改めて彼の、そしてこのギター「The Black Strat」の人気を垣間見た気がする。
2014年代初頭にFender社から発売されたコピーモデルも出品されたのだが、ギルモアさんがステージで使ったというだけで、10万ドルだったという…。
<出展されたギター一覧はこちら>
https://www.christies.com/features/Virtual-Tour-The-David-Gilmour-Collection-June-9958-3.aspx?sc_lang=en
生ける伝説というのか…。大きな驚きとして欧米ではニュースになっていた。いち小市民としては、オークションのトートバッグを手に入れるのが精一杯だった…。
ちなみにピンク・フロイドのメンバーはみな良いフェラーリを持っている。ギルモア先生もF40などをお持ちだ。特にドラムのニック・メイスンは有名なコレクター(ただし、運転は相当ヘタ)。
今回のオークションでは総額20億円を売り上げたそうだが、全額寄付。
さすが、大物は違う。
それでは、また近々
A Prestissimo!!