Vol.178 スピードを出さない、出せない世界

 

 

てなタイトルではあるが、今回はスピード違反の話ではない。

といっても、実はこの年末は各所で盛んに「ネズミ捕り」が行われていたようだ。
冷静に考えると何がネズミ捕りなんだと思うスピード取締りだが、正直マイカーが増える路上では、これまで以上に財源確保としてネズミ捕りが盛んになるだろう。

 

かつてのネズミ捕り対策といえば、レーダー探知機などを買い求めるのが常識であったが、いまやスマホのアプリでもかなりいいものがあり、以前のように数万円を費やす必要がなくなった。

まあ、あくまで違反をしなければ良い話ではあるのだけれども、多くの場合制限速度で走ることに少なからずストレスを感じるのも事実である。
つまり、制限速度とクルマの常用速度がまったくマッチしていないのだ。

 

 

今更かい! と突っ込まれそうなネタなのだが、ではみなさんは遅い車に乗ったことはあるだろうか?

昔の軽自動車や、いわゆる小排気量車というのは、すべからく非力でスピードが出ない。その代わり、何かを我慢してスピードを出さないのではなく、懸命に走ってもスピードが出ないという代物だった。

 

 

例えば、イタリアやフランスのクルマでもそういった「がんばっても遅い車」というのが存在している。FIAT500やCITROEN 2CVなどがその代表格だが、それ以外にも対してスピードの出ないクルマは、欧州にはたくさん存在している。

じゃあ、そういったクルマたちが退屈でストレスがたまる走りだったかというと、決してそんなことはない。
クルマの楽しみというのは、スピードや馬力が全てではなく、運転そのものが楽しくなるような作りをしているものが結構あるのだ。

今どきの若い子たちにとっては、500馬力も、0-100km/hが3秒というのは、さほど魅力ではないらしい。まあ、我々の若い頃だって、そんなスピードが出せるクルマなんて存在していなかったから、同じといえば同じだが、よりスロースピードが楽しい車というのは、これからクルのではないだろうかと思う今日このごろであった。
皆さんはどうお考えになります?

 

それではまた近々。

 

A prestissimo !!