最近よく見かける言葉だ。
意地の悪い話をすると自分なんだから勝手にすりゃあいいじゃん、って思うだけだが、きっと世の中がそういうことを許さないのかもしれない。
それでいうと、昭和の人たちは相当自分らしさをぐっとこらえて抑えていた気がする。
「こうしなきゃ駄目」
「こうあるべき」
なんて言われたのは、むしろ今の若者よりオッサン、オバハン世代だと思う。だから、その反動で若者たちに「自分らしく」って言っているのだろうか?
そんなに、世の中が「キミがキミらしいのはNG」って言っている気もしないのだけどどうだろう?
歌を聴いても、なんかちょっと励ますような歌詞が多くて、ちょっと気になるところだ。
そこでいうと、クルマのメーカーの「らしさ」というのも、近年ではかなり取り沙汰されている。
ポルシェがSUVで成功して久しいが、それを追う形で各国のブランドもSUV勝負に出た。
ついぞ、フェラーリからもSUVが出る時代になってしまった。
もちろん、メーカーが食っていくためには、売れる商品を作らなければならないのは事実なのだが、そんなことは誰だって最初からわかっている。
かつて12気筒でなければフェラーリではないと、跳ね馬のエンブレムさえ許さなかったエンツォの話が懐かしく思えるわけだが、いまや「らしさ」はマークしかないのだろうか…。
つづく
それではまた近々。
A prestissimo!!