イタリアよもやま話〜Bollito Misto vol.51

      イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。

 

      ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。

 

      自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと気になるクルマがある。
できればもっと涼しくなったら手に入れて、じっくりと時間をかけて「直していきたい」そんなクルマだ。
なぜそんなことを思い始めたかというと、最近欧米でとみに増えた「レストア番組」の影響に他ならない。

 

 

 

日本でもCS放送、「Discovery Channel」で視聴することができる、アメリカはテキサスを舞台にした「Fast N’ Loud」、英国を舞台にした「Wheeler Dealer」にすっかりハマっているのだ。
もともと学生時代から自分でクルマいじりをする習慣があったが、中年を迎える頃からすっかり工具を握って車体に潜り込むこともなくなった。
この2つの番組は、主に旧いクルマを見つけてきては、修理改造の後転売というシンプルな構成だ。

 

 

 

 

「Fast N’ Loud」(日本名ファスト・アンド・ラウド)は、その名が示すように、実にアメリカらしくロックな番組。
ホットロッドなどが登場する期待を裏切らない「アメリカン」さがウリ。正直アメ車に疎いのだが、番組と構成がすばらしく、おまけに美しい映像、テンポの良い展開で、ついつい見入ってしまうのだ。ある意味、クルマ屋を舞台としたドラマという感じだろうか。

 

 

 

もちろんアメリカンな大味さもあるが、それもまた魅力。クルマを楽しもうという姿勢がヒシヒシと伝わってくるので素直に楽しめる。
こういうところでついつい働きたくなってしまう。そんな楽しさに満ちたいい番組だと思う。

 

 

 

 

こなた後者「Wheeler Dealer」(日本名 「名車再生!クラッシックカー・ディーラーズ」)は、英国のバックヤードビルダー精神が溢れる、手の届くレストア整備推奨番組だ。
旧いが自動車的には価値のあるクルマを安い値段で購入し、巨人メカニックのエドが整備修復して転売するという内容だが、そこで示唆しているのは、まぎれもなく個人のカーマニアが自分で整備する際の目安を示している。

 

 

 

 

「Fast N’ Loud」がアメリカらしい大きな工場で、あっけらかんと明るい感じでクルマを楽しむとするなら、「Wheeler Dealer」のそれは、まさに日本にも似た「ちょっと暗い、湿った」感じに溢れている。
どちらもそれなりに味があっていいのだが、何より整備好きのハートを鷲掴みにする内容であることは間違いない。
思わず、ベアリングプーリーや万力を「ポチッと」しないか心配なくらいだ。

 

 

 

 

さすがに駆動系の重整備まではいきなりできないが、旧いクルマを手に入れて、隅々まで掃除をして、キャブのガスケットを替えたり、フロートの調整をしたり、ゴムホース類を全とっかえしよう…。思いは尽きない。

 

 

 

狙っているのはスタイリッシュなイタ車。
それも不人気車を中心に「渋い」選択をしてみたい。(あ、冒頭のアウレリアはただの願望…。もっと安い、不人気車だなあ。)
悶々とする秋がそこまで来ている…。

それではまた近々

A prestissimo!